・ 年越し ・


毎年、年末が近くなると「帰っておいで~、家に帰っておいで~、クリスマスだから~」と歌う TVコマーシャル »»  が流れてくる。

クリスマスには欠かせないお菓子、トゥロンの宣伝。

この歌が聞こえてくる度に、一万キロ離れた日本に思いを馳せる。

 

スペインのクリスマスは、家族や親戚が集まり食卓を囲み、延々とおしゃべりに花を咲かせる。

子供たちにプレゼントが届くのは1月5日の深夜、東方から訪れる三博士が運んでくるのが常だったが、昨今はサンタ文化が浸透してきたので、12月25日にプレゼントを待っている子供たちも少なくない。

ペセーブレに飾る人形 カガネ
胴体を叩くとプレゼントが出てくると云うカガティオ(カタルーニャ、バレンシア地方)

クリスマス・ツリーとペセーブレ(日本で云うプレゼピオ)、サンタとカガティオ、外来文化と伝統が相まって、お祭り気分は年明けの6日まで続く。

 

スペインの年越しは葡萄を12粒用意し、1秒ごとに鳴る鐘の音に合わせて1個ずつ食べる、というか、飲み込む。

一粒一粒口に入れる度、願いを掛ける。

忙しい秒読みの後は、年明けを祝う花火とカバ(発泡性ワイン)のコルクが抜ける音が響く。

因みに、赤いものを身に付けて年越しをすると、良い事があるのだそうだ。

 

1月5日には、キリスト誕生を知り祝福に駆けつける三博士がプレゼントを届けに来る、というお祭りがある。

日本で知られる東方の三博士、スペインではそれぞれメルチョール、ガスパール、バルタサールの名で愛される王様たち。

彼らを乗せたカバルガータと呼ばれるパレードが、スペイン各地を華やかに彩る。

翌朝子供たちは、「王様が夜中にこっそりと置いて行った」プレゼントを心待ちに、早起きする。

行いの悪かった子は、「石炭」と呼ばれる黒いお菓子のプレゼント。

そして、それが終わると、クリスマスの飾りが姿を消す。

 

観光客で賑わうバルセロナのランブラス通り、カタルーニャ地方の昔を彷彿とさせるペセーブレが展示されていた。

カタルーニャの古いのクリスマス・ソング、今では平和を願う歌として広く知られる「鳥の歌」が頭を過ぎる。

鳥の歌

 

至福に満ちた夜、

輝く光を見つけ、

鳥たちは歌いながら、

お祝いに駆けつける。

 

鳥たちは歌う 。

マリアの御子は、

なんと美しいことか。

闇は消え失せ、

希望の命が生まれたのだ。

 

カタルーニャ民謡

既に日本は、新年を迎えた頃。

新たな年に期待をかけながら、少しだけ思い出を:

コンサート「少しだけオペラ」のアンコール「故郷」の画像 »»

2018年 12月 7日(金) 文京シビック 小ホールにて
テノール:渡邊文智 / バリトン:細岡雅哉 / ピアノ:上田聡子

2018年12月 バルセロナ